保障期間と、保険料を払い込む期間に注目すると、医療保険は5つのタイプに分かれます。それぞれの長所・短所を踏まえて、選んでください。

入院費用を保障する働きは同じでも、保障期間や、保険料を払い込む期間によって、使い勝手はかなり変わります。
もちろん、保険料も大きく変わります。

定期保障型の医療保険

保障される期間が限定されている医療保険です。
さらに、2つのタイプに分けることができます。

1つが、保険に加入する時点で決められた期限が来ると、確実に保険契約が消滅してしまうタイプです。
保険料の払い込み期間は、原則として、保障される期間と一致します。

保障してほしい期間がはっきり決まっていて、延長する必要が明らかに無い場合に、適しているタイプです。たとえば、妊娠・出産の時期に合わせて医療保険に加入する、というようなケースです。


2つめは、保障の期限が来たときに、そのまま止めるか、さらに同じ期間継続するかを選べるタイプです。使用目的は、上と同じです。
定期保障の医療保険では、現在はこちらのタイプが主流になっています。

たとえば、保障される期間は10年でも、期限が来るたびに更新すると、30年でも、40年でも継続することができます(商品によって延長できる限度があります)。

10年更新タイプは、保険料の安さが魅力です。同じ性別・年齢で保険料を比べると、このタイプが一番安くなります。
注意が必要なのは、更新のときに、保険料が上がること。更新するときの年齢に見合う金額になります。10歳上がっていますから、保険料はそれなりに上がります。

たとえば、メットライフ生命の10年更新タイプの医療保険だと、男性の保険料は下のように変化します。

加入する人の年齢 月々の保険料
30歳から10年間 1,980
40歳から10年間 2,660
50歳から10年間 4,300
60歳から10年間 6,360
70歳から10年間 10,400

上の表の通り2回更新すると、保険料は2倍以上になります。2回、3回と更新するうちに、保険料は高くなってしまいます。

更新するとしても、1回に止めた方がいいです。
2回以上更新する(20年以上継続する)可能性があるなら、このタイプはオススメできません。

終身保障型の医療保険

保障は一生続きます。
保険料を払い込む期間によって、2つのタイプに分かれます。

保障と同じく、保険料の払い込みも一生続くタイプ(終身払込)。それと、保障は一生続くけど、保険料の払い込みはある年齢までに終わるタイプ(短期払込)です。

1回あたりの保険料は、払い込む期間が長いので、一生払い込むタイプの方が安くなっています。
保険料の総合計では、長生きするほど、保険料の払い込み期間が決まっているタイプの方が、割安感が高くなります。

2つのタイプの保険料を、オリックス生命の『新キュア』で比べます。こちらは40歳男性の保険料です。

60歳まで払い
終身払い
月々の保険料 7,502 4,262
60歳までの総合計 1,800,480 1,022,880
70歳までの総合計 1,800,480 1,534,320
80歳までの総合計 1,800,480 2,045,760
90歳までの総合計 1,800,480 2,557,200

この場合、75歳頃に、払い込んだ保険料の総額が同じくらいになります。日本人の平均年齢(80代前半)を基準に考えると、「60歳まで払い」の方が総額は安くなります。

ただし、月々の保険料にはかなり差があります。月々の負担を優先するか、総額を優先するのか、ケースバスケースになります。

都道府県民共済型

最後は、都道府県民共済によく見られるタイプです。

東京都民共済を例に説明します。掛金(保険料)は、保障期間中ずっと2,000円です。
一方、病気入院での入院給付金は、60歳を境に、5~10年毎にどんどん下がっていきます。当初入院1日あたり1万円だったのが、80歳以降は2,000円にまで下がり、85歳で消滅します。

健康保険など公的医療保険は、老後に手厚くなるので、保障が下がる仕組みそのものは、一つの考え方として筋が通っています。
また、入院の可能性が高くなる高齢者の保障を薄くすることによって、割安な保険料が実現されています。

いずれにしても、現役世代の保障重視、老後の医療保障は気休め程度と、考えた方が良さそうです。

ちなみに、同じ共済でも、全労済(こくみん共済等)、JA共済は、このタイプではありません。


先のことはわからないけれど、とりあえず加入するなら、終身保障・終身払込タイプが無難です。

上で、いろんなタイプをご紹介しました。それぞれの説明の中で、どんな人に向いているかに触れましたが、簡単にまとめましょう。

定期保障型
(更新なし)
医療保障の必要な期間が、はっきりと決まっている。
定期保障型
(更新あり)
医療保障の必要な期間は一応決まっているが、前後する可能性がある。
終身保障型
(終身払込)
一生涯の医療保障がほしいけれど、月々の保険料をできるだけ下げたい。
終身保障型
(短期払込)
一生涯の医療保障がほしくて、高齢になる前に保険料の払い込みを終えたい。
都道府県民共済型 基本は現役世代(60~65歳まで)重視。ただし、老後も、気休め程度の保障は続く。

目的に合っているタイプを選んでいただけば良いのですが、場合によっては、判断しにくいことがあります。
そういう方には、終身保障・終身払込の医療保険をおススメします。

終身保障・終身払込は、将来どうなっても、大損しにくい

上の5つのタイプを、加入する目的によって○×△で評価すると、下表のようになります。大ざっぱな評価ですが・・・

期間限定
の保障
一生涯の
保障
定期保障型
(更新なし)
×
他のタイプの医療保険に乗り換えなければならない。
定期保障型
(更新あり)
×
更新により老後の保障は可能だが、更新には限度がある。また、50代以降は、保険料が高くなりすぎる。
終身保障型
(終身払込)
終身保障型
(短期払込)
×
途中での解約は可能。ただし、一生分の保険料を前払いするので、途中で止めると損になる。
都道府県民
共済型
×
更新により老後の保障は可能だが、更新には限度がある。また、老後の保障は段階的に薄くなる。

終身保障・終身払込タイプは、受けた保障の分の保険料を払いながら、一生涯にわたって保障を受け続ける仕組みです。
その仕組みのおかげで、加入後に医療保険に期待することが変わっても、そのまま続けて問題はありません。少なくとも、大損をすることはありません。

他のタイプは、表のコメントのように、損をしたり、他のタイプに切り替える必要が生じます。
医療保険は、年齢が上がると保険料も高くなります。健康状態が悪くなっていると、最悪の場合、保険会社から断られてしまいます。将来、他のタイプに切り替える可能性があるとすると、リスクになってしまいます。

終身保障・終身払込タイプは、加入目的がハッキリしていて、不変である人にとっては、やや中途半端です。
しかし、将来に迷いを感じながら、とりあえず医療保険に加入するなら、もっとも無難な選択と言えます。


専門家に相談しながら、主要な医療保険の見積もりを実際に比較できるのは、保険ショップです。

医療保険にいったん加入したら、数十年にわたって継続する可能性があります。それだけに選択を誤ったら損害は大きくなります。納得して選んでいただきたいです。

医療保険を検討するときは、家計や公的制度や税金や医療などの知識が必要になります。専門家を使って疑問を解消しながら、おもな商品の見積もりを比較して、もっとも自分に合ったものを選びたいです。

また、保険を販売する人たち(保険会社のセールス、金融機関の窓口、保険ショップ、FP、保険代理店・・・)は、こちらの希望をはっきり表明しないと、販売手数料の高い商品を勧めてきます。
勧められるがままに加入するのではなく、見積もりを比較して、ご自分にとってベストな商品を選んでください。

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統計データや保険の商品内容については、慎重に扱っていますが、古くなっていたり、誤りがあるかもしれません。保険の専門家に相談した上で、最終的に判断を下してください。