FWD富士生命『医療ベスト・ゴールド』の特徴、強み弱み、競合商品などを解説します。

FWD富士生命は、かつてのAIG富士生命です。2017年に新しい社名で始動した、外資系の生命保険会社です。

FWD富士生命には『さいふにやさしい医療保険』という医療保険があります。
他社の医療保険のほとんどが、多機能・充実保障を目指す中、シンプルな仕組みと安価な保険料を最重要視する、個性派の医療保険です。

FWD富士生命のもう一つの医療保険『医療ベスト・ゴールド』も、負けず劣らずの個性派です。
このページでは、医療保険『医療ベスト・ゴールド』にいて、その特徴、強み弱み、競合商品などを解説します。

このページの目次


FWD富士生命『医療ベスト・ゴールド』は、入院一時金を主契約とする、個性派の医療保険です。

FWD富士生命『医療ベスト・ゴールド』の主契約(必須の保障部分)は入院一時金です。
入院一時金とは、入院1回につき、定額の給付金が出る保障のことです。

一般的な医療保険は、入院給付金(入院日数に応じて給付金が出る)が主契約になっています。FWD富士生命『さいふにやさしい医療保険』もこのタイプです。

入院一時金を持つ医療保険は、『医療ベスト・ゴールド』以外にもいくつかあります。増加中です。しかし、その大半で、入院一時金は特約として用意されています。あくまでも脇役です。

そういう意味で、入院一時金を前面に押し出す『医療ベスト・ゴールド』は、個性派医療保険です。

では、そんな『医療ベスト・ゴールド』には、どんなメリットがあるのでしょうか。

『医療ベスト・ゴールド』の強みは、給付金が出るタイミングの早さ

一般的な医療保険の主契約は、入院給付金です。これと、『医療ベスト・ゴールド』の入院一時金との違いを下表にまとめました。

入院給付金 入院一時金
仕組み 1日あたりの金額が決まっていて、入院日数分の給付金が出る。
  • 入院1回あたりの金額が決まっている。
  • 入院が長期化したときは、追加給付がある。
メリット 入院が長期化しても、日数分もらえるので安心。
  • 入院したら給付金を請求できるので、着金が早い。
  • 短期の入院でも、一泊以上なら満額もらえる。
デメリット
  • 給付金が出るのは、退院した後。
  • 短期の入院では、給付金が不十分になるかも。
入院が長期化すると、給付金では足りなくなる。

入院給付金は、入院日数分の給付金が出ます。ということは、給付金を保険会社に請求できるのは、入院日数が確定する退院後になります。

医療費の支払いは、病院が承諾すれば、医療保険から給付金を受け取った後でも可能です。しかし、それ以外の費用は、いったんは自腹を切ることになります。

入院一時金は、お金を受け取るタイミングが早いです。

短期の入院に強い

一般的な医療保険では、入院日数に応じた給付金が出るので、入院日数が少ないと、もらえる金額も少額になります。

近年、医療技術の発展により、入院期間は年々短くなっています。しかし、その分費用が下がっているわけではありません。むしろ、使う医療技術は高度になって、高くなることもあります。

そのため、従来型の入院給付金メインの医療保険では、短期入院のときに、実際にかかった費用より給付金が安くなる危険が、大きくなっています。

『医療ベスト・ゴールド』では、1日でも入院したら、定額の入院一時金が出るので(日帰り入院では半額)、短期入院に強いです。


入院一時金の弱点は、長期入院に弱いこと。でも、『医療ベスト・ゴールド』なら、それに対策できます。

『医療ベスト・ゴールド』の主契約である入院一時金には、長期入院に弱い、という欠点があります。

『医療ベスト・ゴールド』の入院一時金の上限は40万円

『医療ベスト・ゴールド』では、給付金額は1入院あたり10万円か20万円を選択できます。

これに継続入院一時金特約を付加すると、入院期間が継続して30日以上になると、同じ金額が加算されます。
つまり、合わせて最大40万円もらえる計算になります。

その他の特約を付けると、ケース・バイ・ケースで、もらえる金額はより増えまが、ベースは40万円が上限になります。

従来タイプの、医療保険だと、日額1万円で1入院60日までの保障というプランなら、最大で60万円出ます。
大半の商品には、手術給付金が自動で付いているので、入院中に手術を受けたら10~20万円(商品によって異なります)がプラスされます。つまり、上限は70~80万円になります。

ということは、『医療ベスト・ゴールド』の方が、上限が30~40万円も少なくなります。この差は大きいです。
『医療ベスト・ゴールド』の入院一時金は、長期入院に弱い、と言わざるを得ません。

もし、医療保険として『医療ベスト・ゴールド』だけに加入するなら、長期入院の費用を、別の形で準備する必要があります。特に老後には。

継続入院一時金特約を付けると、90%は対処できる

『医療ベスト・ゴールド』には、入院一時金の弱点を補う特約が用意されています。継続入院一時金特約です。

この特約を付けると、入院が30日以上になったら、もう1回、同額の一時金(10万円か20万円)が出ます。
入院一時金を20万円に設定して、さらにこの特約を付加していたら、最大で40万円受け取ることができます。

仮に、入院給付金日額10,000円の一般的な医療保険に置き換えるとします。
『医療ベスト・ゴールド』の主契約だけだと20日分、継続入院一時金特約を付けると40日分の入院給付金に相当します。

下のグラフは、入院日数別の患者数の割合を表しています(厚生労働省『患者調査』(平成26年)。

入院日数別の割合

あいにく、ぴったり20日以内のデータはありませんが、19日以内なら75.1%に上ります。
ということは、20日分の入院保障で、80%近くはカバーできると考えられます。

39日以内までだと、87.5%まで広がります。ということは、40日分の保障にすると、90%くらいはカバーできそうです。

なお、ここでの試算は、入院1日あたり10,000円の想定です。実際には、保険適用になる医療費の自己負担だけだと、1日10,000円未満になることが多いです。よって、50~60日分くらいカバーできるかもしれません。

特約の組み合わせ方で、入院一時金の弱点を補える

継続入院一時金特約でも不安、ということなら、他にも役に立つ特約があります。中でも、不特定多数の人に役立ちそうなのが、次の特約です。

  • 入院保障特約(入院日数分の入院給付金)
  • 特定疾病一時金特約(三大疾病のときの一時金)
  • 手術総合保障特約(手術を受けたときの一時金)

入院保障特約は、一般的な医療保険の主契約である入院給付金と同じです。つまり、この特約を付けると、『医療ベスト・ゴールド』は、入院一時金が付いているフツーの医療保険になります。
ここまですれば、『医療ベスト・ゴールド』の弱みは無くなります。

このほか、特定疾病一時金特約や手術総合保障特約を付加すると、一時金の金額を増やすことができます。


『医療ベスト・ゴールド』には、2つの使い方があります。単体で保障を充実させるか、他の医療保険と組み合わせるか。

『医療ベスト・ゴールド』の特徴を活かした、保障プランをご案内します。

『医療ベスト・ゴールド』で、やってはいけない入り方

おススメの入り方の前に、おススメできない入り方を説明します。

医療保険の加入は『医療ベスト・ゴールド』だけにして、かつ保障内容を主契約だけにする、というのは危険です。

上で説明した通り、主契約の入院一時金だけでは、短期入院には強いけれど、長期入院が心配という、バランスの悪い医療保障になってしまいます。

『医療ベスト・ゴールド』だけのときの、お勧めプラン

医療保険が『医療ベスト・ゴールド』だけのときは、長期入院への対応力をパワーアップしたいです。
そのための有効な対策として、以下の4つがあります。

  • 入院保障特約を付加。
  • 継続入院一時金特約を付加。
  • 入院保障特約に7大生活習慣病無制限特則を適用。
  • 手術総合保障特約を付加。

これだけ付けると、シンプルな構成ですが、入院保障としては、強力になります。
保険料に負担感があったら、手術総合保障特約を外してください。

加入例を2プラン試算しました。
35歳の男性が加入するときの、月々の保険料です。

エコノミープラン

手術総合保障特約を付加しないで、給付金額を低く設定したプランです。
ただし、入院保障特約に7大生活習慣病無制限特則を適用しています。

保障内容 保険料
主契約 入院一時金10万円 1,566円
継続入院一時金特約 入院一時金10万円 549円
入院保障特約 入院給付金日額5千円 1,191円
合計 3,306円

入院給付金5,000円だけだと、全額をまかなえない可能性が高いです。

しかし、このプランなら、入院一時金が10万円ずつ出るので、入院給付金の不足を埋め合わせることができます。

充実プラン

給付金額を倍増させて、さらに手術総合保障特約を付加しました。

保障内容 保険料
主契約 入院一時金20万円 2,561円
継続入院一時金特約 入院一時金20万円 994円
入院保障特約 入院給付金日額1万円 2,287円
手術総合保障特約 手術給付金日額20万円 1,409円
合計 7,251円

入院給付金を1万円にしておけば、それだけで医療費+雑費の全部か、大部分をまかなえます。そう考えると、手厚すぎるプランかもしれません。

他にも特約があるので、もっと手厚くできます。

他の医療保険との組み合わせるプラン

『医療ベスト・ゴールド』に特約を何も付けなければ、入院一時金の単体販売、ということになります。

他社の医療保険と組み合わせるときには、この方が使い勝手は良いです。

すでに医療保険に加入している人が、『医療ベスト・ゴールド』で補強

すでに医療保険に加入している人が、保障を強化するために、『医療ベスト・ゴールド』の入院一時金を追加するのは、なかなか有効な方法です。

たとえば、昔に医療保険に加入した人が、新しい保障のために、最新の医療保険に入り直すのは、保険料の面では得策ではありません。
保険料のすべてが現在の年齢で再計算されるため、保険料が大幅に上がってしまいます。

現在加入している医療保険のうち、不要なものだけカットして、欲しいものだけ追加する、というのが経済的・合理的です。

『医療ベスト・ゴールド』の主契約だけを追加加入すると、現在の医療保険の保障を全体的に底上げできますし、特に短期入院の保障を強化できます。

新規加入で、他社の医療保険と『医療ベスト・ゴールド』を組み合わせる

他社の医療保険が気に入ったのだけど、その商品に入院一時金がないので、『医療ベスト・ゴールド』でその穴を埋める、という加入のしかたはありえます。

ただし、FWD富士生命のもう一つの医療保険『さいふにやさしい医療保険』と『医療ベスト・ゴールド』を組み合わせるのは、無意味です。
『医療ベスト・ゴールド』に特約を付加すると、『さいふにやさしい医療保険』と同じ機能がそろいます。

他社と組み合わせるときは、最低限の保障でも役に立つ

他社商品と組み合わせるとは、『医療ベスト・ゴールド』の役割は補強なので、最低限の保障内容でも、役に立ちます。

参考に、35歳と45歳の女性が、主契約(入院一時金10万円)のみ加入するときの、月々の保険料です。

加入年齢 保険料
35歳 1,428円
45歳 1,758円

入院一時金がある他社の医療保険と、『医療ベスト・ゴールド』を比較しました。

医療保険の一時金が出る保障としては、手術給付金が広く普及しています。名前の通り、手術を受けるときに、まとまった一時金が出ます。ほとんどの医療保険で、主契約に組み込まれています。

しかし、医療技術の多様化により、入院するけど手術はしない、というケースが増えてきました。

手術を受けなくとも、入院するなら、いろいろと費用が発生します。治療費以外にも、泊まるために衣料品や日用品を購入することになります。タブレットやゲーム機を購入することもあるでしよう。

そんな事情から、近年、入院一時金を用意する医療保険が増加しています。

アクサダイレクト生命『終身医療』

アクサダイレクト生命の医療保険『終身医療』には、入院時一時金給付特約があります。

1回の入院につき5万円出ます。
この金額が示す通り、主に入院の初期費用をまかなうための特約です。

そういう意味で、入院一時金の用途を広く考える『医療ベスト・ゴールド』とは、考え方は異なります。競合商品とは言いにくいかも。

朝日生命『スマイルメディカル』シリーズ

同社の保険ショップ・金融機関向け医療保険『スマイルメディカル』シリーズの主契約に、入院一時金が組み込まれています。
入院一時金は、最大20万円まで設定できます。

FWD富士生命と違って、入院給付金(入院日数分の給付金)と医療費充当給付金(=入院一時金)と手術給付金の3つとも、主契約に組み込んでいます。

よって、他社の医療保険と組み合わせるなら、FWD富士生命『医療ベスト・ゴールド』の方が扱いやすいです。

一方、他の医療保険と組み合わせず、単体で十分な医療保障を準備するときは、両者は競合します。

アフラック『入院一時金特約』

同社の医療保険『ちゃんと応える医療保険EVER』などの特約として提供されています。

1回の入院につき5万円出ます。
この金額が示す通り、主に入院の初期費用をまかなうための特約です。入院費用そのものは、入院給付金でまかなう、という考え方です。

そういう意味で、『医療ベスト・ゴールド』とは考え方は異なります。競合商品とは言いにくいかも。

プルデンシャル生命『解約返戻金抑制型入院保険』

仕組みは『医療ベスト・ゴールド』にとても近いです。入院一時金が実質的に主契約で、これに入院給付金(入院日数分の給付金)を組み合わせることができます。

ただし、入院一時金が5万円か10万円のいずれかなので、『医療ベスト・ゴールド』よりコンパクトです。

上で説明したように、入院一時金20万円でも、入院の長期化に対応しきれません。5万円や10万円では、もっと心配になります。

プルデンシャル生命『解約返戻金抑制型入院保険』は、他の医療保険と組み合わせて使うのに向いています。

ネオファースト生命『入院一時給付特約』

同社の医療保険『ネオdeいりょう』などの特約として提供されています。入院一時金の金額は5万円と10万円のいずれかです。

入院給付金(入院日数分の給付金)が主契約で、入院一時給付特約はこれを補うための保障です。
仕組みはアフラックに近いです。

ただし、5万円のみのアフラックよりは、入院一時金の使い道が広がります。

楽天生命『ピンポイント』

入院一時金だけの、超シンプルな商品です。付加できる特約は、先進医療だけ。『医療ベスト・ゴールド』よりシンプルです。

入院1泊以上で、10万円の一時金が出ます。この金額だと、長期入院の対策にはなりません。

同社は、別のタイプの医療保険を販売しています。『ピンポイント』は、それらと組み合わせて活用する商品、という位置づけです。

よって、他の医療保険と組み合わせて加入するときは、『医療ベスト・ゴールド』と競合します。


専門家に相談しながら、主要な医療保険の見積もりを実際に比較できるのは、保険ショップです。

FWD富士生命『医療ベスト・ゴールド』は、独自の強みを持っています。
しかし、個性派医療保険なので、見積書・設計書をもとに、専門家としっかり相談したいです。

医療保険にいったん加入したら、数十年にわたって継続する可能性があります。それだけに選択を誤ったら損害は大きくなります。できるだけ幅広く比較して、ベストな商品を選んでいただきたいです。

また、医療保険の保障プランを検討するときは、家計や公的制度や税金や医療などの知識が必要になります。専門家を活用して、納得のプランを作り上げましょう。

保険ショップをお勧めするのは、取り扱える商品数の多さゆえ

全国チェーンの保険ショップをお勧めする理由は、単純明快です。

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 ご注意

統計データや保険の商品内容については、慎重に扱っていますが、古くなっていたり、誤りがあるかもしれません。保険の専門家に相談した上で、最終的に判断を下してください。