入院すると、治療にかかる費用以外にも、出費があります。そのすべてをカバーするなら、入院給付金日額10,000円です。

医療保険の入院給付金日額は、5,000円か10,000円のどちらかを指定できる、というのがほとんどです。

入院によってかかる費用は、大きく3つに分けることができます。
入院治療そのものにかかる医療費用、入院生活の雑費、そして入院前後にかかる通院費用その他です。

入院給付金日額5,000円と10,000円でカバーできる範囲

医療保険の入院給付金日額を5,000円にすると、医療費用はなんとかカバーできます。しかし、それ以外の費用までカバーすることは難しいです。

雑費や退院前後の通院費用くらいまで、医療保険でカバーしたければ、入院給付金日額は10,000円にしておきたいです。

これらのことは、日本人の平均的な入院期間・費用を前提としています。実際にはこの通りにならないことが多々あるでしょう。
とは言え、入院給付金日額を5,000円にするか、10,000円にするかを検討するときの、一つの目安にはなります。


三大疾病・七大生活習慣病をはじめとして、入院の短期化が進む一方で、退院後の通院が増加しています。

社会生活をおくれるようになるまで、入院治療で症状を緩和して、その後は通院で治療を続ける、という治療の進め方が増えています。

三大疾病でも、退院後に通院治療が続く

日本人の死因の上位を占めている三大疾病で、具体的にご覧いただきましょう。
図は、三大疾病の入院患者の、退院後の動向を表しています。厚生労働省『患者調査』(平成26年)からの引用です。

病気によって割合は異なりますが、いずれも過半数が通院を続けています。

入院日数は年々短くなっていますが、そのぶん退院しても、通院で治療を継続する患者の割合が高くなっています。

日額10,000円にすれば、退院後の通院に備えられる

通院の費用は、入院費用ほど短期間のまとまった出費になりにくいです。それでも、入院後の通院となると、使用する医療器材や薬品は高価になり、通院する期間は長くなりやすいです。

ところが、医療保険は、基本的に入院保障の保険なので、通院の保障は期待できません。通院特約はあっても、退院後数ヵ月間の通院のみ保障、というのがほとんどです。

入院給付金日額を10,000円にすると、その通院費用対策もできるようになります。
日額10,000円なら、入院費用を差し引いて、お金が余る可能性が高いです。その余ったお金を、退院後の通院治療費に回すことができます。


入院給付金日額を10,000円にすると、60日を超える長期入院に対応できる余裕が生まれます。

医療保険の入院給付金には、保障日数に制限が設けられています。入院1回あたり60日以内というのが一般的です。

1入院60日の保障で、まずまず安心できるけれど・・・

この60日以内というのは、まずまず安心できる設定です。
図は、入院期間の割合を表しています。厚生労働省『患者調査』(平成26年)をもとに作成しました。

入院期間ごとの割合の円グラフ

これによると、 入院患者の92.4%は、60日以内で退院しています。つまり、医療保険の1入院あたり60日以内というのは、けっこう安心できる設定です。

それでも、入院期間が60日を超えてしまう危険性は7.6%あります。確率としては低いですが、もしもの不安に備える保険の考え方だと、無視できるほど小さくはありません。

日額10,000円なら、98%の入院をカバーできる

60日を超える入院への対策として、入院給付金の保障期間を、60日⇒120日に延ばす方法があります。これは、ほとんどの医療保険で可能になっています。

2つ目の方法が、保障期間を60日にしたままで、入院給付金日額を10,000円することです。

入院給付金日額1万円なら、長期入院に対応できる

なぜなら、医療保険から出る入院給付金は、日額5,000円のときの2倍になるからです。
受け取る金額が2倍ということは、日額5,000円で120日間入院したのと、同じ金額を受け取ることができます。

上の円グラフを見ると、120日以内の保障なら、98%の入院をカバーできます。100%にかなり近づきます。

ちなみに、入院給付金の保障期間を120日にするより、入院給付金日額を10,000円にする方が、保険料は高くなります。
ただ、日額10,000円にするメリットは他にもいろいろとあります。自分にとってどちらがトクになるか、総合的に判断したいです。


世間相場を調べると、入院給付金日額5,000円では不安、という人がけっこう多いようです。

入院給付金の、世間相場はどうなっているのでしょうか?

生命保険文化センターのアンケート調査『生命保険に関する全国実態調査』に、入院給付金の日額のアンケート結果が載っています。
詳しくは『他の人たちの加入状況を調べました』で説明しています。

ここでは、入院給付金日額に関するデータのみ引用します。

世帯主 配偶者
日額の平均 9,576 8,263
5,000円の割合 26% 33%
1万円以上の割合 43% 30%

世帯主では、10,000円以上にしている人の割合が高く、平均も10,000円近い金額です。
一方、配偶者は、5,000円にしている割合が高いですが、平均の金額は10,000円に近くなっています。

入院給付金日額5,000円では不安、という人がけっこう多いようです。


入院給付金10,000円で医療保険に加入して、その後5,000円に減額することは可能ですし、理にかなっています。

入院給付金日額を5,000円⇒10,000円に倍増させると、保険料も同じくらいの割合で増えます。そのことに不安を感じられるかもしれません。

保険料が負担になって途中で止めてしまうのは、危険だし損が大きくなります。無理に日額10,000円にされる必要はありません。

ただし、医療保険に限らず、保険には減額という制度があることを頭において、ご検討下さい。

迷うなら、とりあえず10,000円にして、後々5,000円に減額

減額とは、加入した後で、保障を小さくして保険料を安くする手続きです。手続きは保険会社によって異なりますが、書類だけの簡単なものです。

この制度を使えば、次回(手続きのタイミングによっては次々回)の保険料引き落としから、保険料を下げることができます。

ちなみに、保障額を大きくする手続きもあります。こちらの手続きは簡単ではありません。健康状態を診査されて、断られることもあります。

つまり、保険では、 「後で増やす」のは難しいけれど、「後で減らす」ことは簡単にできます。

老後になって、入院給付金を減額するのは、合理的かも

健康保険の自己負担割合は、以下のように、年齢が高くなるにつれて下がっていきます。

自己負担の割合
小学校入学前 2割
70歳未満 3割
75歳未満 2割
75歳以上 1割

このほか、治療費が高額になったときに使える高額療養費制度(健康保険の中の制度)でも、70歳以上になると、それまでより自己負担が小さくなります。

健康保険とはバランスを考えると、 70歳もしくは75歳になったときに、入院給付金日額を下げることは、むしろ合理的な判断と言えるではないでしょうか?

入院1日あたりの費用が下がるだけで、入院する危険性はグンと上がるので、医療保険をやめてしまうことは、お勧めしませんが・・・


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医療保険にいったん加入したら、数十年にわたって継続する可能性があります。それだけに選択を誤ったら損害は大きくなります。納得して選んでいただきたいです。

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